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幸せな人はこう考える!「説明スタイル」を意識して幸福度を上げよう

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幸福な人は楽観的な考え方をします。
多くの成功している人もそうです。

もしあなたが今まで悲観的な考え方しかできなくて幸せではなかったとしても、楽観的で幸せな人を羨む必要はありません。

楽観的思考にはちょっとしたコツがあり、それがわかれば身に付けられるものだからです。

この記事で紹介する「説明スタイル」で楽観的な考え方のコツをつかみ、幸福度を上げましょう!

「説明スタイル」って?

「説明スタイル」とは、過去に起きた出来事の原因や影響を説明するやり方、習慣的なスタイルのことを言い、楽観的な人と悲観的な人を分ける特徴的な目安となります。

説明スタイルは、子供時代や思春期に身に付けた習慣で、自分が世の中でどんな存在であると考えるか ―自分を価値ある存在で能力のある人間だと思っているか、あるいは価値の低い無能な人間だと思っているか― で決まります。

様々な出来事に対して、あなたはどのように考えるでしょうか。楽観的・悲観的どちらの傾向が強いか、まずは自分の癖を知りましょう。

その上で、必要に応じて悲観的な考え方を楽観的に変換する練習を重ねていくことで、楽観的な説明スタイルを身に付けることができます。

説明スタイルの例

何らかの悪い出来事が起こった時、悲観的な人の典型的な説明スタイルはこうです。

ネガ夫
自分が悪いんだ。
この状況はきっとずっと続く。
このせいで、僕はこの先何をやってもうまくいかない。

対して、楽観的な人はこう考えます。

ポジ子
今回はたまたま運が悪かっただけ。
こんなことは今回限りで、状況はきっとすぐに良くなる。
次はきっとうまくできる。

あなたの傾向は、どちら寄りでしょうか?

説明スタイル3つの基準

説明スタイルの基準には、

  • 永続性
  • 普遍性
  • 内的・外的(個人度)

の3つがあります。
それぞれの基準に関して、悲観的な人と楽観的な人の典型的な違いは以下の通りです。

永続性

悲観的な人は、悪い出来事はずっと続き、良いことはすぐに終わってしまう、一時的なものにすぎないと考えます。

対して楽観的な人は、悪い出来事はすぐに終わる、一時的なことであり、良いことはずっと長く続くと考えます。

ネガ夫
何か新しいことをやろうとするといつもうまくいかないな。
先生は絶対にほめてくれないし。
この先も決してうまくいかないんだ。
ポジ子
今回はちょっとうまくいかなかったな。
先生はさっきたまたま機嫌が悪かっただけ。
明日になればまたいいサイクルになるはず。

普遍性

悲観的な人は、悪い出来事に対して広がりを持たせて普遍性があると解釈し、良い出来事には特定のことだと考えます。

楽観的な人は、悪い出来事には特定の理由があると考え、良い出来事は広がりを持たせて普遍性があると解釈します。

ネガ夫
先生に怒られちゃったな。
先生はみんな怒りっぽい。
この大学の先生はみんな最低だ。
ポジ子
先生に怒られちゃった。
あの先生は怒りっぽいな。
それとも今朝何かまずいものでも食べたのかな。

個人度(内的・外的)

出来事に対して、自分に原因があるとする(内向的)か、自分以外の物や人に原因があると考える(外向的)か、というものです。

悲観的な人は、悪い出来事を自分のせいと考え自分を責め、良い出来事は自分以外の何かによるものだと考えます。

楽観的な人は、悪い出来事は自分以外の何かによることと考え、良い出来事は自分が招いたのだと考えます。

ネガ夫
失敗しちゃった。
僕はなんてダメなんだろう。
この前うまくいったのは、チームメイトがカバーしてくれたからで、僕の功績じゃない。
ポジ子
うまくできた!
いつも頑張ってるからかな。
成功してばかりで、もしかして私ってすごいかも!

良い出来事・悪い出来事に対するそれぞれの説明

説明スタイルの3つの基準を踏まえた、良い出来事と悪い出来事それぞれに対する説明スタイルを以下の通りです。

あなたはどちらの傾向が強いでしょうか。

良い出来事に対する説明

何か良いことが起こった時、楽観的な人は自分に能力があるからであって(内的要因)、同じような良いことはきっと他にも起こるし(普遍性高)、今後も良いことが続く(永続性高)と考えます。

一方悲観的な人は、良いことは偶然起こっただけで(外的要因)、同じようなことは他には起こらないだろうし(普遍性低)、良いことはそうそう続かない(永続性低)と考えます。

楽観的な人悲観的な人
内的・外的内的:自分が有能だから外的:偶然にすぎない
普遍性高:良いことは他にも起こる低:良いことは他には起こらない
永続性高:良いことは今後も続く低:良いことは今回だけ

悪い出来事に対する説明

何か悪いことが起こった時、楽観的な人は、悪いことは偶然起こっただけで(外的要因)、同じようなことは他には起こらないだろうし(普遍性低)、悪いことはそうそう続かない(永続性低)と考えます。

一方悲観的な人は、自分に能力がないからであって(内的要因)、同じような悪いことはきっと他にも起こるし(普遍性高)、今後も悪いことが続く(永続性高)と考えます。

楽観的な人悲観的な人
内的・外的外的:自分以外の何かのせい内的:自分のせい
普遍性低:悪いことは他には起こらない高:悪いことは他にも起こる
永続性低:悪いことは今回だけ高:悪いことは今後も続く

まとめ:楽観主義のリスクと重要な基準を踏まえて

楽観主義には様々なメリットがあり、幸福度アップにつながるのもその一つです。

しかし、リスクもあります。

個人度(内的・外的)の度合いによっては、他人に責任をなすりける考え方や、他者に対する感謝の気持ちを持たなくなる傾向を助長する側面があるからです。

自分の悪いところは改めるべきだし、失敗の責任を取るべきときには取らなければなりません。また、誰かに何かをしてもらったら、心から「ありがとう」と思いその気持ちを伝えたいものです。

もっとも、説明スタイルの基準の中では、個人度(内的・外的)はさほど重要ではないとされています。

重要なのは「永続性」です。

悪いことはそんなに続きません。
良いことはきっとまた起こります。

そう考えて、色々なことに前向きに取り組みませんか?

楽観的な説明スタイルを自分のものとして、幸福度を上げていきましょう!

説明スタイルをもっと知りたい人へ

この「説明スタイル」が生まれたきっかけは、ポジティブ心理学の創始者であるマーティン・セリグマン博士が1975年にオックスフォード大学で行った講演でした。

その時セリグマンさんは1年間のサバティカル(研究休暇)でオックスフォード大学にいたそうです。

その講演の最後に、セリグマン博士の研究成果にダメ出しをしたジョン・ティーズデールさんという人の指摘がもととなり、その後「説明スタイル」として私たちも知ることになる幸せになる技術が生み出されたのでした。

セリグマンさんにも若い頃があり、色々な人から教えられ導かれてポジティブ心理学が生まれたのですね。

この辺りのことは、下記の『オプティミストはなぜ成功するか』に詳しく書かれています。興味のある方はぜひ読んでみてください。

参考

説明スタイルと言えば、マーティン・セリグマン。
ポジティブ心理学の創始者です。

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