不幸な人は、不幸になるように生まれついた。
生まれ持った運命で、不幸になるようになっている。
このような考え方をする人もいますが、これは間違いです。
幸福の半分は遺伝的に決まっていますが、自分でコントロール可能な範囲もまた大きく、遺伝的に決まっている幸福の設定値を超えて幸せになることもできるのです。
幸福・幸せの3つの構成要素
ソニア・リュボミアスキーらは、「幸せ(Happiness)」は3つの要素の足し算で導き出せるとしています。
Set range
1つ目は「Set range」。
遺伝的に決められた設定値です。
幸福を感じる力がどれだけあるか、という生まれつき持っている素質で、年齢や経験、環境に左右されません。
生物学上の父母から受け継ぐ遺伝子によって決まる性質で、人の幸福感の50%を占めるとされています。
Circumstances
2つ目は「Circumstances」。
自分の置かれている生活環境全般を指します。
例えば、家庭、友人、同僚などの人間関係や、仕事、収入、財産、居住地などです。
お金持ちや芸能人の子供に生まれた人を「いいなぁ」と羨んだことのある人は多くいるかもしれませんが、この環境という要素は、幸福感を構成するもののわずか10%にすぎません。
factors under Voluntary control
3つ目は「factors under Voluntary control」。
残りの40%を占めるのがこの3つ目の要素で、「意図的な行動」です。
自ら行う意図的な行動が、幸福感の40%を占めています。自分自身でコントロールできる余地が、40%もあるのです。
幸福・幸せの公式
持続する幸福のレベルは、前述の3つの構成要素を加算すると幸せが算出されます。
100% Happiness=S(遺伝的要素50%)+C(環境10%)+V(意図的な行動)
幸福の設定値
幸福の感じ方は人それぞれ異なり、この感じ方の50%は遺伝で決まっています。
それは幸福の基準となるもので、この設定値は生涯変わりません。
大成功を収めても、大きな挫折があっても、幸福度の高まりや気分の落ち込みは、やがてその設定値に戻っていきます。
これは、体型の維持のしやすさにも似ています。
太りやすい人は、日々食事に気を付けなければすぐに体脂肪が増えてしまいますが、特に何もしなくても、むしろたくさん食べても太らない人もいます。
太りやすい人は、ちょっとでも油断すると、途端に体重が増えてしまう。
幸福の設定値もこれと同じで、太りやすさ・痩せにくさを決める遺伝子と同じように、生涯を通じて幸せの感じ方の設定値を決定する遺伝的要素があるのです。
「自分で買えられる40%」に注力しよう
幸福の50%が遺伝的要素で決まるということを受けて、幸不幸は生まれつき決まっていると解釈するのは早計です。
遺伝で決まる部分は50%。
生活環境で決まるのは10%。
自分で決めらる、残りの40%に注目してください。
幸せになるための最大のポイントはこの40%にあります。
日常生活の中で、私たちが自分の行動や考え方を通じて幸福度を高める余地が、40%もあるのです。
私たち自身の、日々の意図的な行動や考え方は、私たちの幸福度を大きく左右します。
下記記事の中から、できそうなことを1つか2つ、ピックアップして実践することから始めましょう。
幸福度を効果的に高めるテクニックを身に付けることで、自分の人生をコントロールし、「生まれつき不幸」などという考え方からは解放され、今後の人生に長きにわたって良い影響を与えることができるはずです。
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幸せになりたい人がするべき科学的根拠のある25のこと
これをすれば幸せになれる!幸福度アップが科学的に証明された25の行動をご紹介します。幸せになるには、幸せ・幸福につながる正しい方法を知り、それを実践する必要があります。
幸せになる技術を多く身に付け、日々実践していくことで、遺伝的に決まっている設定値以上に幸福度を高めることが可能となります。