ハピネススタディで幸せになろう!幸福学の研究成果に基づき、幸せになるために必要な技術を集めています。

幸福・幸せ研究室

幸せになる技術 ―笑顔で、幸せそうに振る舞う

心の中では幸せではないと感じていても、表面上幸せであるかのように振る舞うと、だんだんと幸福度が高まっていくことがわかっています。

笑顔は幸福度を上げる!
幸せそうに振る舞うだけで、なぜ幸福になるのか?

心と体はつながっています。

体を使って行うことが感情や考え方に影響を与え、そこで生み出された感情や考え方は体に作用します。

心理学の分野では、「顔面フィードバック仮説」が長年研究されてきました。「顔面フィードバック仮説」とは、ある感情を表す表情を作ると、ある程度はそういう気持ちになる、というものです。

しかめっ面をすると気分がネガティブになったり、笑顔を作ると気分が上向いたりするということが、数多くの実験によって明らかにされてきました。

表情だけでなく、体全体の姿勢や声も心に影響を与えます。

つまり、表情を幸せそうにしたり、丸い背中をまっすぐにしたり、楽しそうに話したりといったように態度をポジティブにすると、それが幸福度アップにつながっていくのです。

悲しみや怒りの表情はネガティブ感情を生み出す

うつ病の患者からシワを取るといる実験が行われました。

加齢とともに人の顔に刻まれるシワには、普段の表情の癖が表れます。いつも怒っている人には怒っているような、毎日悲しみにくれている人には悲しそうなシワが刻まれます。

そのような、悲しみや怒りといったネガティブな感情から作り出されるシワに、「ボトックス」を注射したそうです。ボトックスというのは、筋肉を麻痺させることでシワができなくする注射で、日本でも美容外科などで広く用いられています。

このシワ取り実験に参加した10人のうち、9人はうつ状態から解放され、もう1人はさらに顕著に症状が改善しました。

ネガティブな感情を表すシワをなくすと、周囲の人からは幸せそうだと評価され、本人も実際に「以前より幸せだ」と感じるようになるのです。

顔をしかめているな、と気付いたら、顔の筋肉をほぐして、口角を上げましょう。それを習慣にすれば、幸福度は上がっていくはずです。

愛想笑いなどでは逆効果の場合も

ただし、感情に反する作り笑いや愛想笑いは、逆効果になってしまうという実験の結果も報告されています。

ミシガン州立大学の研究チームによる実験では、一日中作り笑いで接客した従業員は気分が落ち込み、集中力が落ちて、生産性に影響を与えることを示唆されました。一方、南国での休暇や子供の発表会など、前向きなことを考えた結果笑顔になった従業員は気分が上がり、作り笑いをしたグループより集中力の低下は見られなかったとのこと。

参考:米ミシガン州立大学|FOR A BETTER WORKDAY, SMILE LIKE YOU MEAN IT

この他にも、笑顔の効果がプラスとなるかマイナスとなるかは、その笑顔の理由が大きく関わると考えられる研究結果もあります。

中には悲しい時に笑顔を作るという習慣の人もいて、そういう人の場合は笑顔と惨めな気分が結びつけられている可能性があります。

楽しい時に自然に笑顔が浮かぶタイプの人は大丈夫なのですが、笑顔とネガティブな感情が結びついている人は、無理に笑うと余計に惨めになってしまう可能性があります。

笑顔とネガティブな感情が結びついている原因を突き止めるなどして、笑顔とネガティブ感情を切り離してから笑顔のトレーニングをしましょう。

参考:Journal of Experimental Social Psychology|Not always the best medicine: Why frequent smiling can reduce wellbeing

笑顔でもっと幸せになる!

微笑みや満面の笑みといった笑顔は、ポジティブな感情を穏やかに高めます。その変化は小さなものですが、周囲の人との関係をプラスの方向に導き、良い循環が生まれ、その結果としてネガティブ感情の減少とポジティブ感情の増大という大きな恩恵がもたらされます。

笑顔でいなければならないから笑顔を作るのではなく、目の前の人を楽しい気分にしてあげたいという思いで笑うことは親切でもあり、幸福度はますます高まるでしょう。

一人の時も微笑を絶やさず、誰かが話しかけてきたら笑顔で対応し、いかにも幸せそうな表情で振る舞いましょう。幸福の上昇スパイラルが生まれて、人との関係をより良好に築き、困難も乗り越えて一層成長していけるようになるはずです。

何か楽しいことを想像するなどして、とにかく笑みを浮かべてみることです。

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幸せそうに振る舞うの参考

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