幸せになる技術 幸せホルモン

幸せになる技術 ―大切な人とハグしよう!

幸福度を高めるハグのイメージ画像

大切な人とのハグは、幸福をもたらします。

ハグによって、オキシトシンをはじめとした「愛情ホルモン」「幸せホルモン」などと呼ばれる脳内物質の分泌が促されるからです。

ハグには嬉しい効果がたくさんあります。
たくさんハグして、幸福度を上げましょう!

ハグで幸せホルモン分泌

ハグをすると、幸せホルモンと呼ばれる物質が脳内で分泌されます。

分泌されるのは、主に下記の4種類。

  • オキシトシン
  • セロトニン
  • βエンドルフィン
  • ドーパミン

これらによって、様々なプラスの影響が心身にもたらされます。

ハグで分泌されるホルモン&神経伝達物質による効果

ハグが分泌させる、オキシトシン、セロトニン、βエンドルフィン、ドーパミンという4つの物質の効果をまとめて箇条書きにしたら、次のようになりました。

精神面への作用

自律神経の副交感神経が優位になる

イライラや怒りなどネガティブ感情の緩和

リラックス効果

不安感軽減

ストレス解消

他者への信頼が増す

気分の高揚

幸福感の増大

気持ちを切り替えるようになる

気持ちが前向きになる

感情が安定する

人間関係が良好になる

睡眠障害改善

身体の健康への作用

動脈硬化予防

血圧を下げる

心臓病のリスク軽減

肥満予防

慢性炎症を抑える

免疫アップ

感染症予防

急性疼痛の緩和

慢性的な痛みの緩和

アンチエイジングの作用

筋肉再生促進

シワが減る

肌の老化スピードを遅らせる

迷走神経の活動低下を遅らせる

酸化ストレス・NOの減少

テロメアの短縮を遅らせる

仕事・学習面での作用

学習意欲の向上

記憶力が高まる

意欲が高まる

集中力が高まる

情報処理能力が高まる

ハグで産生される4物質の効果はなんと、33にもなりました。
でも、もっと調べたらもっと出てくるのではないかとも思われます。

次に、この4つの物質それぞれについて見ていきます。

ハグで産生される4物質について

オキシトシンの働き

オキシトシンは、脳内や心臓で産生されるホルモン。
神経伝達物質としても働きます。

「愛情ホルモン」「絆ホルモン」とも呼ばれるオキシトシンには、心身の健康にとって絶大なプラスの作用があります。

  • 自律神経の副交感神経が優位に
  • イライラや怒りなどネガティブ感情の緩和
  • 不安感軽減
  • ストレス解消
  • 他者への信頼が増す
  • 人間関係の改善
  • 睡眠障害改善
  • 動脈硬化予防
  • 血圧を下げる
  • 心臓病のリスク軽減
  • 肥満予防
  • 慢性炎症を抑える
  • 免疫アップ
  • 感染症予防
  • 痛みの緩和
  • アンチエイジング
  • 筋肉再生促進
  • シワが減る
  • 肌の老化スピードを遅らせる
  • 迷走神経の活動低下を遅らせる
  • 酸化ストレス・NOの減少
  • テロメアの短縮
  • 学習意欲の向上
  • 記憶力が高まる

オキシトシンパワーは、本当にすごいです。

オキシトシン単体でもその効果はすごいのですが、オキシトシンにはセロトニン神経を活性化させる働きもあるため、ハグの効果はドミノ倒し的に広がっていきます。

セロトニンの働き

セロトニンは、脳内の神経伝達物質の一つ。

他の神経伝達物質であるドパミン(喜び、快楽など)やノルアドレナリン(恐怖、驚きなど)などをコントロールし、精神を安定させる働きをしています。

セロトニンが少ないと、これらのコントロールが効かずバランスが崩れ、攻撃性や不安感の増大、うつ・パニック障害などの精神疾患が引き起こされます。

セロトニンの低下には女性ホルモン分泌量の減少が関わっていることが判明。更年期障害にはセロトニン低下も関わっていることが知られています。

参考:厚生労働省 e-ヘルスネット|セロトニン

そんなセロトニンのポジティブな作用には、例えば次のようなものがあります。

オキシトシンに負けず劣らず、すごいです。

  • リラックス効果
  • 集中力を高める
  • アンチエイジング
  • 慢性的な痛みの緩和
  • 気持ちを切り替える
  • 気持ちが前向きになる
  • 感情を安定させる

β-エンドルフィンの働き

βエンドルフィンは、脳内で働く神経伝達物質の一種。

「エンドルフィン」は「体内で分泌されるモルヒネ」を意味していますが、その鎮痛効果はモルヒネの数倍。

鎮痛効果の他、気分の高揚・幸福感が得られるといった作用があるため、「脳内麻薬」とも呼ばれます。

「ランナーズ・ハイ」にもβ-エンドルフィンが関わっています。

参考:厚生労働省 e-ヘルスネット|β-エンドルフィン(べーた-えんどるふぃん)

ドーパミンの働き

神経伝達物質の一つで、気分や感情、性格、記憶力などに関係していると考えられています。

適度なドーパミンには、

  • 意欲を高める
  • 集中力が高まる
  • 情報処理能力が高まる

といった作用があります。

ドーパミンは特に、快楽に関係していて、「気持ちが良い」「この先何か良いことがある」と感じると出ると言われており、「快楽物質」とも呼ばれます。

ドーパミンを分泌させるにあたって、麻薬やギャンブル等など依存性のある方法に頼ることには危険が伴います。ハグなどの健全な方法で分泌させましょう。

ハグで幸福度を上げるポイント

知らない人、苦手の人とのハグは逆効果

ハグで幸せになれる!

といっても、誰とでもギュッとすれば幸せになれるわけではありません。

よく知っていて信頼している相手とのハグには絶大なプラスの効果がありますが、知らない人や、苦手な人とのハグには、そのような幸福度アップの効果はありません。

それどころか、コルチゾールというストレスホルモンが分泌され、かえってストレスが増大してしまうという、逆効果になってしまう恐れすらあります。

参考:Free Hugs All Around? How Hugging Can Cut Blood Pressure, Boost Wellbeing and Enhance Memory

この点を考慮すると、ハグで幸せになりたいのであれば相手は一応選ぶのが望ましく、フリーハグは必ずしも幸福には結びつかない可能性があります。

ハグする相手がいないときにはどうしたらいい?

ハグで幸せになれることはわかったけど、相手がいないよ!

という方に朗報です。
ハグするのは、ペットやぬいぐるみでもOK。

自分にとって大切な動物やものに、愛おしいという感情とともに触れることに意味があります。

ハグする相手はいないし、ペットは飼っていないし、ぬいぐるみは持っていない、という人におすすめなのは「抱き枕」。

家族や安心できる人と電話で話すことで、オキシトシンが出て、安心できたりストレスが軽減できたりすることがわかっています。しかし、声を聞くだけよりも、抱き枕など抱えて抱き心地が加わると、より相手の存在を強く感じるため、安心の効果が大きくなるという研究結果があります。抱き枕や手触りのいいクッションなどを使って、抱き心地を感じながら電話してみてください。

出典:NHK ためしてガッテン|痛み&認知症に効く!「癒やしホルモン」の驚きパワー

ハグの日

「ハグの日」が制定されています。

国際ハグの日は1月21日。
日本では、8月9日がハグの日。

もし、パートナーや家族とハグの習慣がない場合には、ハグの日に「ハグしてみよう!」と誘うなどして、ハグを習慣にするきっかけづくりをしてみませんか?

ハグは社会的支援を伝えている?

人の幸福には、良好な人間関係、社会とのつながりが欠かせません。

社会的支援によって幸福度が上がることが様々な研究で明らかになっています。

ハグには、その社会的支援を伝達する手段としての働きがある可能性が示唆されています。

Does hugging provide stress-buffering social support? A study of susceptibility to upper respiratory infection and illness

ハグは人間関係を良好にします。

パートナーや家族はもちろん、周りの信頼できる人や親しい人ともどんどんハグして、さらに良好な関係を築き、お互いの幸福度を上げていきましょう。

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