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[書評] デイビッド・ハミルトン『親切は脳に効く』:読んだら親切をしないではいられない!?

デイビッド・ハミルトン『親切は脳に効く』のイメージ画像

おすすめ度 
2018年5月、サンマーク出版

「親切」で幸せも健康も手に入る!
うつの克服、老化防止・・・科学的研究に裏付けられた親切の嬉しい「副作用」はたくさんあります。
「情けは人の為ならず」は科学的に正しいことがよくわかります。
これを読んだら、親切な人にならないではいられないかも!?

著者と概要

著者のデイビッド・ハミルトン氏は、はイギリス、スコットランド出身、有機化学博士。製薬会社での心血管疾患やがんの新薬開発従事の後、執筆を含む様々な活動を通して、科学の知見をわかりやすく紹介しています。

本書のテーマは、親切で得られるメリット。

この30年ほどの間に様々な研究によって「親切の副作用」が明らかになりました。そこから得られた、人生をより幸福かつ豊かにするヒントが満載です。

素直に親切を実践したい気持ちを呼び起こしてくれる一冊。

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内容について

この本の内容を端的にまとめると、親切は幸せホルモンのオキシトシンを分泌させるため、

  • 幸福感を高める
  • 心臓と血管を強くする
  • アンチエイジングに効く
  • よりよい人間関係を築ける
  • 親切の連鎖が生まれる

ということです。
帯に書いてある通り。

ここまでいいことがあるなら、親切にしない手はありません。

でも、自分に得があると分かっていてする親切は、本当に親切なのか?自己中心的な行為になってしまうのでは?

といった疑問にも答えつつ、「自分への親切」の大切さも説かれています。

様々な立場の人の事例が挙げられており、また親切を日常的に行い続けるためのコツも随所に散りばめられているので、「自分だったらどんな親切をいつどこでできるか」と自分事として読み進められるのではないでしょうか。

感想

この本を読んだら、多くの人が親切行動を以前よりも増やさないではいられなくなるのではないかと思いました。よほどひねくれているか、大きな闇を抱えている人は別ですが。

人類の生存と繁栄には「親切」と「協力」が欠かせなかったと考えられています。「親切」は遺伝子に組み込まれていて、親切にまつわる素晴らしい副作用も、親切が本能だから。であれば、この本能を利用して、幸福度を増さない手はないではないか!

と私は素直に思ったのですが、いささか単純すぎでしょうか。でも実際、人に冷たく当たるよりは優しく思いやりを持って接した方が断然気分がいいし、人間関係は良くなる。親切には幸福度を増す効用ばかりです。

親切にしたいとは思うけれども、いざとなるとなんとなくやりすごしてしまっていませんか?ぜひこの本に背中を押してもらって、小さな一歩を踏み出しましょう。

この本が一層多くの人に読まれて、親切がより感染力を増して拡散・蔓延して、世界が親切の副作用で満たされますように。

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